自筆証書遺言保管制度には、遺言書の存在を相続人等に知らせることを目的とした、２つの制度が用意されています。
ひとつ目が「遺言者が指定した人への通知（指定者通知）」です。
指定者通知とは、戸籍担当部局と連携により遺言書保管官が遺言者の死亡の事実を確認した場合に、あらかじめ遺言者が指定した人（３名まで指定可）に対して、遺言書が保管されている旨を知らせるものです。
この通知は、遺言者が希望する場合に限り実施されます。
この制度により、生前、遺言書保管所に遺言書を預けていることを、遺言者が一切誰にも伝えていない場合でも、遺言者死亡後、関係相続人等がその事実に気付くことができるようになります。
なお、遺言書の閲覧等については、指定者通知を受領した人であっても関係相続人等（遺言者の推定相続人並びに遺言書に記載した受遺者等及び遺言執行者等）以外の人は行うことはできませんので、通知対象者を指定する際は注意が必要です。
