自筆証書遺言は、ペンと紙があれば、いつでも簡単に作成できるというメリットがある反面、記載方式が不備で無効になる、紛失・改ざんされ、遺言書の存在が知られないまま遺産分割がなされる等のデメリットがありました。
こうしたデメリットを無くすため、国（法務省）において、自筆証書遺言書を預かってもらえる制度が始まっています。
本制度の特徴として、以下の5点があると思います。
①保管手数料は3,900円と安価
②形式的な不備がないか確認してくれる
③紛失・改ざん・破棄・隠匿の心配がなくなる
④家庭裁判所の検認が不要
⑤死亡後に遺言書を保管していることを通知してくれる（希望する場合）
自筆証書遺言書は、近年の法改正により、全文自筆する必要がなくなり、財産目録については、銀行の通帳や不動産登記事項証明書等を添付する方法により作成することが認められるようになりました。
相続人の手間や、無用な争いを避けるために、遺言書を遺しておきたいとお考えの方には、是非、本制度を活用した、自筆証書遺言書の作成をご検討されては、いかがでしょうか。
